平成29年度(2017)フロン類算定漏えい量の集計結果が公表

2015年4月に施行されてから4年が経過したフロン排出抑制法には、フロン類算定漏えい量報告・公表制度が定められています。このたび、同法施行以来3度目となる平成29(2017)年度フロン類算定漏えい量の集計結果が1月15日に公表されました。

詳細は環境省、経産省の報告書を参照していただくべきものですが、今回の集計結果の主な項目について、初年度の平成27(2015)年度と、次年度の平成28(2016)年度の3年間の数値比較を行います。

【出典】 

 

1. 特定漏えい者数、特定事業所数、各算定漏えい量の合計

特定漏えい者数、特定事業所数、各算定漏えい量の合計
  • *  特定漏えい者:事業者全体で1,000 tCO2以上のフロン類の漏えいがあった管理者
  • ** 特定事業所:1,000 tCO2以上のフロン類の漏えいがあった事業所

特定漏えい者数、特定事業所数ともに2016年度は前年比で減少しましたが、2017年度は増加しました。算定漏えい量の合計も同じ傾向が見られました。

2. 冷媒別特定漏えい者数(2017年度上位10冷媒)

冷媒類別特定漏えい者数(2017年度上位10冷媒)

2017年度は、前年比で多少の順位の入替がありましたが、大きな変化は見られませんでした。R-32が前年比8割増し以上の結果となり、前年に続き大きく増加しています。上位10位までの中で最も減少したのはR-401Aでした。

3. 業種別(中分類)特定漏えい者数(2017年度上位10業種)

業種別(中分類)特定漏えい者数(2017年度上位10業種)

昨年に引き続き、各種商品小売業、飲食料品小売業、食料品製造業の上位3業種で全体の5割を超える事業者数となっています。全体的に増加傾向ですが、食料品製造業は横ばい、飲食料品卸売業は減少しました。

4. 都道府県別特定漏えい者数(2017年度上位10都道府県)

都道府県別特定漏えい者数(2017年度上位10都道府県)
*** 特定漏えい者数は複数都道府県について報告した特定漏えい者があるため、合計値は単純合計ではない。

神奈川県が2016年度から引き続き最多でしたが、件数は3年連続同数でした。増加傾向が多かった2016年度に比べ、2017年度は減少した都道府県が目立ちます。

5. 冷媒別算定漏えい量(2017年度上位10冷媒)

冷媒別算定漏えい量(2017年度上位10冷媒)
*** 特定漏えい者の算定漏えい量の合計

算定漏えい量(特定漏えい者)は上位3冷媒(R-22、R-404A、R-410A)で全体の9割を超える数値となりました。R-11は算定漏えい量が4割以上減少しましたが、R-12、R-407Eは大幅に増加しました。

6. 業種(中分類)別算定漏えい量(2017年度上位10業種)

業種(中分類)別算定漏えい量(2017年度上位10業種)

各種商品小売業、飲食料品小売業、食品製造業で全体の7割を超える事業者数となっており、上位10業種で全体の9割弱を占める算定漏えい量となっています。食料品製造業、飲食料品卸売業を除き、全体的に増加傾向でした。

7. 都道府県別算定漏えい量(2017年度上位10都道府県)

都道府県別算定漏えい量(2017年度上位10都道府県)

上位10都道府県で全体の5割以上の算定漏えい量を占めています。1位の東京、2位の大阪は3年連続同順位ですが、3位以下は順位の入れ替わりが多く見られました。

8. 各社の対応

例年に引き続き、特定漏えい者各社のフロン類算定漏えい量の削減に関し、実施した措置、また実施を予定している措置についても公表されています。

特定漏えい者に係る関連情報のうち、「フロン類算定漏えい量の削減に関し実施した措置」と「フロン類算定漏えい量の削減に関し実施を予定している措置」について記載内容が表としてまとめられていますので、以下に抜粋します。

措置

【出典】環境省・経済産業省「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律 に基づくフロン類算定漏えい量報告・公表制度による 平成 29(2017)年度フロン類算定漏えい量の集計結果」平成31年1月15日(P.57)

 

実施した措置のうち、「機器の施工に関する取組」、「その他の点検・整備に関する取組」、「従業員教育に関する取組」が多い結果となっています。

一方、実施を予定している措置については「老朽化機器・漏えい量が多い機器の更新」と「その他の機器導入・更新」が最も多く、機器の更新の計画を立てている事業者が多い結果となりました。

具体的な実施内容と実施予定内容の詳細については、情報提供事業者名が挙げられ、それぞれの報告内容が記載されています。各情報提供事業者は、機器の更新や導入、洗浄、整備記録簿の記載、点検の強化、環境会議の実施、フロン漏洩トラブルの再発防止対策立案・周知、従業員教育の実施などを行っています。

 

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