ホテルのエネルギー使用量を劇的に改善
場所 : New York, New York
Industry: Hospitality
Products Used: コントロール
Services Used: Energy Analysis & Monitoring
Climate: Humid & Cold
Topic: Sustainability, Efficiency, Cost-Saving, Optimal Comfort, Decarbonization, Energy Services, Connected Buildings
ホテルのエネルギー使用量を劇的に改善
ニューヨーク市の象徴的なホテル、かつNYCカーボンチャレンジを支援した最初のホテルの1つであるグランド ハイアット ニューヨークは、NYSERDA(ニューヨーク州エネルギー研究開発局)、コン・エジソン社(米国最大の投資家所有エネルギー企業)、トレインの協力を得て、持続可能な実践を約束しました。ビルオートメーションのアップグレードにより、1298室の客室を持つホテルのエネルギー使用量を劇的に改善した事例です。
グランド ハイアット ニューヨーク とは
米国 ニューヨーク グランドセントラル駅に直結し、マンハッタンのミッドタウンに位置する、モダンでハイエンドなホテル。
課題
ハイアット ホテルズ コーポレーションは、社会的責任、持続可能な取り組み、そしてお客様の期待に応えることを目的に、エネルギー消費量と温室効果ガス排出量を1平方メートルあたり25%削減するという全社的な目標を含む2020年ビジョンを策定しました。
最適な運用の実現のため、さまざまな異なる機械システムの相乗効果を高めることが、老朽化したインフラとビルオートメーションシステム(BAS)における課題となっていました。そして、グランド ハイアット ニューヨークは、財務状況を改善させながら、持続可能性の目標を達成するためのソリューションを模索していました。
「持続可能性は企業のコアバリューの一つであるだけでなく、財務的な要素も含まれています」と、グランド ハイアットのエリアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのジョン・シェーファー氏は言います。
「コストは増加し続けています。システムの効率化を進めれば進めるほど、コスト削減ができますが、私たちだけでは難しく、パートナーが必要でした」
ソリューション
グランドハイアットは、長年にわたり強固な関係を築いてきたトレインに課題を相談しました。
トレインチームはホテルのニーズと優先順位にしっかりと耳を傾け、建物と既存システムに関する膨大な情報を確認しました。それを踏まえた全体的なアプローチとして、過去の建物の光熱費データを分析し、そのデータを使用して建物のエネルギー消費と光熱費の傾向をモデル化し、既存の空調機器を調査しました。
調査結果に基づき、グランドハイアットが目標を達成し、長期的な持続可能性と財務および運営上のメリットを提供するために、エネルギー評価を含むトレインのインテリジェントサービスの導入とともに、BASの改修を提案しました。
業務の最適化と生産性の向上
お客様の目標を達成するため、トレインはグランドハイアットニューヨークの既存のBASにTrane Tracer® Ensemble™(トレイン・トレーサー・アンサンブル)ビル管理システムを導入しました。Web対応のため個々の空調機器のコントローラと接続でき、施設のリモート・エンタープライズ・ビューを提供することで、ビルの運用・保守担当者の時間を最適化します。さらに施設管理者は、トレーサー・アンサンブルを使用して快適性の問題への対処、スケジュールの変更、設定値の調整、アラームの管理、および問題のトラブルシューティングを行えます。
費用対効果の高い意思決定を可能に
クラウドベースのエネルギー管理システム「エネルギー・パフォーマンス」により、グランド ハイアットのチームは、ホテル運営に関する費用対効果の高い意思決定を行うことが可能になりました。このシステムは、リアルタイムでエネルギーを監視し、エネルギーがいつ、どこで使われているかを判断して、異常を発見し、建物の設備の問題に優先順位をつけるための安定した分析を提供します。トレインのスペシャリストによる継続的な評価により、グランドハイアットの持続可能性とコスト削減の目標達成を支援するための改善提案を行っています。
エネルギーの無駄と効率改善の特定
「エネルギー・アセスメント」を使用して、建物のパフォーマンスのベースラインと、エネルギーの無駄な使用を発見するのに役立つ、高度で直感的な3Dエネルギーレポートを提供します。トレインのスペシャリストは、エネルギーレポートのデータをわかりやすい情報に変換し、省エネの可能性のある改善点を特定するサポートをします。改善が実施されると、設備のアップグレードの効果を評価・追跡することにも「エネルギー・アセスメント」が使用されます。
結果
グランドハイアットとトレインは、あらゆる面で協力しBASとエネルギー管理システムを導入し、ホテルの持続可能性と財務上の目標達成に向けて大きく前進しました。
作業の結果、グランド ハイアットはエネルギー使用量を1,328,335 kWh、CO2排出量を916メートルトン削減しました。省エネを実現し、設備の年間運営コストが27.1万ドル以上削減されたことで、ホテルは、電力会社の省エネ還付金と、ニューヨーク州エネルギー研究開発局 (NYSERDA) のBAS還付金を合わせ、60万ドル以上が還付されると見積もられています。
「Tracer® Ensemble™(トレーサー・アンサンブル)システムは、建物の機械的側面をより効率的に管理するために必要なツールを提供してくれました」と、グランドハイアットのエンジニアリング部門ディレクター、ロン・マクギル氏は述べています。「トレインは昼夜を問わず、仕事を成し遂げるために必要なことは何でもやってくれました。彼らは私たちの最善の利益を考慮し、何度も証明してくれました。」
「企業として、将来に向けた持続可能なモデルを持っていることが重要です。」とシェイファー氏は言います。「それは私たちホテルのお客様にとっても重要なことです。」