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液冷(Liquid Cooling)

液冷方式(Liquid Cooling)とは?

空気ではなく液体を使って、熱を効率的に取り除く冷却方式のことです。英語では Liquid Cooling と呼ばれ、特に データセンターや高発熱機器(GPU/CPU)向けの冷却技術として急速に普及しています。

液体の熱輸送能力は空気よりも圧倒的に高いため、高密度・高負荷な機器を効率よく冷却できるのが大きなメリットです。冷却媒体には、一般的に「25%プロピレングリコール水溶液」などが使用されます。

データセンター全体で適切に熱を除去するため、冷却液分配ユニット(CDU) は、チラー、空調機(AHU)、冷却塔などと組み合わせて運用されることが多いです。

空冷方式と比較すると、液冷方式は熱容量および熱伝導率の高い液体を用いるため、より高効率な熱移動が可能です。例えば、水は空気の 3,500 倍の熱を運ぶことができ、熱伝導率は空気の 24 倍 にも達します。


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液冷方式について理解を深め、データセンターをはじめとする各種建物において、液冷が高効率な冷却手法となる理由をご紹介します。

 



液冷方式はどのように機能するのか

液冷システムは、GPU などの発熱部に直接接触する配管、コイル、または冷却ブロック内にクーラント(冷却液)を循環させることで動作します。クーラントはGPUから熱を吸収し、熱交換器(ラジエーターや冷却塔など)へポンプで送られ、そこで熱を放散します。
その後、冷却されたクーラントが再び戻り、このサイクルを継続的に繰り返す仕組みです。

 

液冷方式で使用される冷却液について

液冷システムでは、用途や冷却方式に応じてさまざまな液体が使用されます。

1. 水(純水・蒸留水)
最も一般的な冷却媒体は水です。比熱が高く冷却効率に優れているほか、入手しやすく低コストであるため広く普及しています。ただし、配管内の腐食やミネラル堆積(スケール)を防ぐため、不純物を取り除いた蒸留水や純水(脱イオン水)の使用が推奨されます。

2. 不凍液(グリコール系)
低温環境での凍結防止や、腐食抑制剤としての役割を持たせるため、水にプロピレングリコールやエチレングリコールを混合して使用するのが一般的です。

3. 誘電性流体(非導電性液体)
サーバーなどの電子部品を直接液体に浸す「液浸冷却(Immersion Cooling)」では、ショートを防ぐために電気を通さない誘電性流体が使用されます。フッ素系不活性液体やシリコンオイルなどが代表例です。

4. その他の冷媒
水資源の確保が困難な乾燥地域や、特殊な環境下では、代替となる化学冷媒が選定されることもあります。

最適な冷却液の選定は、設備の構成や運用の目的によって異なります。詳細なシステム設計や最適なソリューションについては、ぜひお近くのトレインの担当者までご相談ください。

 

液冷方式の適用分野

液冷は、高密度な発熱負荷、限られた設置スペース、そして高い静音性が求められる現代のデータセンターにおいて、最も合理的な冷却ソリューションです。

特にサーバーが過密に配置された環境では、冷却液分配ユニット(CDU)がその真価を発揮します。従来の空冷方式では対応しきれない急激な熱発生に対しても、液冷であれば確実な除熱が可能です。一般的な商用空調機では、ハイパースケールやコロケーション型データセンターが要求する膨大な冷却能力をカバーすることは困難になりつつあります。

液冷を導入することで、優れた吸熱・放熱性能を活かした「より高いラック密度」の実現と、データセンター全体のエネルギー効率(PUE)の向上が同時に達成できます。また、機器を常に最適な温度範囲内で稼働させることは、故障リスクの低減と製品寿命の延長に直結し、長期的な運用コスト(TCO)の削減にも大きく貢献します。

 

液冷のメリット

  • 高い熱移動効率:
    液体は空気よりも熱容量が大きく、熱の吸収・移動に優れているため、より効率的に熱を除去できます。

  • 高いエネルギー効率:
    特に水冷式チラーと組み合わせた液冷システムは、空冷システムよりもエネルギー効率が高く、運用コストの削減につながります。

  • 静音性の向上:
    空冷方式のように大きなファンに依存しないため、運転音を低く抑えることができます。

  • 高精度な温度制御:
    サーモスタットなどの制御機器により、安定した温度管理を精密に行うことができます。

  • 機器寿命の延長:
    効率的な熱管理により、電子機器の温度上昇や熱ストレスを抑制でき、結果として機器の寿命を延ばします。

液冷のデメリット

  • 初期コストが高い:
    液冷システムは、ポンプ、熱交換器、冷却塔などの専用コンポーネントが必要となるため、空冷方式と比較して初期費用が高くなる場合があります。

  • システムの複雑さ:
    設置および保守が空冷システムよりも複雑になることがあります。

  • 漏えいリスク:
    最新技術によりリスクは大幅に低減されているものの、液体漏えいが発生すると機器へ損傷を与える可能性があります。定期的な保守点検がリスク軽減に有効です。

  • 水の確保が必要:
    水冷式コンデンサーを使用するシステムは、安定した水源が必要となるため、干ばつ地域など水資源が限られる場所では適さない場合があります。

お役立ち情報

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