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外気処理空調システム(DOAS)

外気処理空調システム(DOAS:デディケーテッド・アウトドア・エア・システム)の目的や、室内空気質(IAQ)を向上させる仕組み、そして導入によって得られるメリットについてご紹介します。


外気処理空調システム(DOAS)とは?

建物の換気(外気の取り込み・処理)と、室内の温度管理(冷暖房)を完全に切り離して制御する、次世代の高効率空調システムのことです。

従来の空調のように外気と室内の空気を混ぜてから処理するのではなく、取り込んだ外気(100%)をあらかじめ適切な温度・湿度に個別に調律(デカップリング)してから館内へ供給します。これにより、高い省エネ性と、カビや結露を防ぐ優れた湿度コントロール、そして極めてクリーンな室内空気質(IAQ)を同時に実現できるため、海外の大型オフィスビルや病院、学校などで導入が急速に進んでいます。


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DOASはどのように機能しますか?

DOASユニットは外気のみを処理して供給するため、除湿とろ過が行われた新鮮な空気を安定して届けることができます。そのプロセスは通常、以下のステップで行われます。

  1. 空気の取り入れとろ過(フィルタリング):
    システムは最大100%の外気を取り入れ、フィルターを通過させることで微粒子や汚染物質を除去します。
  2. 温度調節(調温):
    ろ過された空気は加熱・冷却コイルを通り、目的の温度レベルに調整されます。
  3. 除湿・加湿(調湿):
    DOASの最も重要な機能は湿度のコントロールです。温暖で湿度の高い地域では、除湿ユニットが取り入れた空気から余分な水分を取り除きます。逆に寒冷で乾燥した地域では、システムが湿度を加えることも可能です。建物内の湿気の主な原因は新鮮な外気であるため、このプロセスは非常に重要です。
  4. 空気の分配(送風):
    最終的に、処理された新鮮な空気は給気ファンとダクトを通じて建物全体に届けられます。

一部のDOASユニットには、全熱交換器(ERV)や顕熱交換器(HRV)が組み込まれています。これらの装置は、建物から排出される空気(排気)から熱や水分を回収し、取り入れる新鮮な外気をあらかじめ予熱・予冷(プレコンディショニング)するため、冷暖房に必要なエネルギーを大幅に削減できます。


DOASを導入するメリット

優れた室内空気質の実現からサステナビリティの向上まで、DOASの設置には多くのメリットがあります。

室内空気質(IAQ)の向上新鮮でろ過された外気を常に供給することで、揮発性有機化合物(VOC)や不快な臭い、空気中の汚染物質を希釈して除去します。これにより、居住者にとってより健康的な環境を作り出し、シックビル症候群などの問題を軽減します。
エネルギー効率の強化換気と冷暖房を切り離すことで、大量に混ざり合った空気を無駄に調湿・調温する必要がなくなります。主目的のHVACシステムがより効率的に動作できるようになるため、従来のシステムと比較して劇的な省エネを達成できます。熱回収技術を組み合わせることで、この省エネ効果はさらに高まります。 
卓越した湿度コントロール外気を直接処理するため、DOASは湿度管理に大変優れています。カビの発生といった湿気によるトラブルを防ぎ、より快適な室内環境を維持します。
精密な温度管理

換気タスクと温度制御タスクを分離することで、建物全体でより安定した高精度な温度管理が可能になります。

柔軟な設計(デザインの自由度)新築ビルだけでなく既存ビルの改修(リノベーション)にも統合でき、さまざまなタイプの冷暖房システムと組み合わせることができます。この汎用性の高さにより、幅広い用途に対応可能です。
ダクトの省スペース化DOASが処理するのは換気に必要な風量のみであるため、すべての空気を送る従来の全空気方式に比べてダクト径を細く設計できます。これにより、天井裏のスペースを節約し、初期の建築コストを抑えられる可能性があります。

 

どのような環境にDOASの導入が適していますか?

以下のような条件に当てはまる場合、DOASの導入を検討する価値が非常に高くなります。

高い換気量が求められる空間学校、劇場、オーディトリアム(講堂)などの高密度な空間や、建築基準法や特殊な作業(実験室や商業施設の厨房など)によって大量の新鮮な空気が必要な施設に最適です。
厳格な室内空気質(IAQ)が必要な施設病院や医療施設、最先端のオフィスビル、ホテルなど、高い空気質を維持することが極めて重要な施設は、DOASの専用換気機能から大きな恩恵を受けられます。
高温多湿な地域湿度の高い地域において、DOASは湿気をコントロールし、結露やカビなどの関連問題を予防する上で特に高い効果を発揮します。
省エネ・脱炭素の目標がある企業炭素排出量(カーボンフットプリント)を削減し、ビルの運用コストを抑えたい企業にとって、DOASユニットがもたらす省エネ効果は非常に魅力的な選択肢となります。
新築プロジェクトや大規模リノベーション新築時や大規模な改修時にDOASを導入すると、他の機械設備(主空調など)の容量やコストを削減できるため、最も費用対効果が高くなります。
利用人数が変動する建物時間帯によって滞在人数が大きく変わる建物では、センサーを用いてリアルタイムの需要に応じて風量を調整する「需要制御換気(DCV)」機能を備えたDOASを活用することで、さらにエネルギーを節約できます。

トレインの包括的なDOASテクノロジーは、優れた室内空気質や湿度コントロールと、高いエネルギー効率を両立させたい商業ビルにおいて、ますます人気の選択肢となっています。

 

※本用語はTrane(米国等)の主要なグローバルソリューションですが、日本国内においては仕様や取り扱いが異なります。トレイン・ジャパンでは、国内の気候や基準に合わせた最適な換気・空気質ソリューション既存設備の省エネ改修(レトロフィット)をご提案しております。

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