R-410Aの段階的削減と低GWP冷媒への移行
オゾン層を最も破壊し、非常に高いGWPを持つCFC(クロロフルオロカーボン)系冷媒は、すでに全廃されています。また、R-22(HCFC-22)やFreon™に代表されるHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)系冷媒も、オゾン層破壊係数(ODP)を持つことから、EPAによって新設機器への使用がすでに禁止(フェーズアウト)されています。
現在広く使われているR-410A冷媒は、CFCやHCFCの代替として登場したHFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒であり、R-32とR-125をブレンドしたものです。しかし、このR-410Aの地球温暖化係数(GWP)は「2088」と非常に高い値です。そのため、2021年に制定されたアメリカ合衆国イノベーション・製造(AIM)法に基づき、EPAは2025年以降に稼働するHVACシステムに対して「GWP 700以下」の制限を設定しました。これを受けてトレインや他のメーカーは、従来の性能を維持または向上させつつ、環境への影響を最小限に抑える「低GWP冷媒」への移行を進めています。
現在、商用および住宅用アプリケーションにおいて、最も有望視されている次世代冷媒は以下の2つです。
- R-32:GWPは「675」(R-410Aと比較して約68%削減)
- R-454B:GWPは「466」(R-410Aと比較して約78%削減)。エネルギー効率が向上し、オゾン層破壊係数(ODP)はゼロです。