独バッテリー工場の早期稼働に貢献、2系統の温度管理を行う仮設チラー導入事例
ヨーロッパの大手自動車メーカーが、ドイツ国内で車載用バッテリーの新工場を建設していました。顧客の最大の目標は、建物の完成直後から速やかに生産を開始することでした。しかし、恒久的な冷却システムの設置には時間を要するため、本稼働までの期間を埋める「5,000kW規模の一時的な仮設冷却ソリューション」が必要となりました。
課題:詳細データ不足のなか、2つの異なる温度帯(計5,000kW)の空調を同時に成立させる
新設の車載用バッテリー工場において、恒久設備が完成する前の「早期稼働」が求められていました。要件は2エリア合計5,000kWの大規模冷却。さらに、一方には6℃〜12℃、もう一方には18℃〜24℃という異なる2系統の温度制御が必要でした。
最大の難関は、新設プロジェクトゆえに設備や運用に関する詳細データがほとんどなかった点です。情報が極めて乏しいなかで、工場の要求を満たす正確な仮設空調システムをいかに設計・選定するかが課題でした。
ソリューション:請負業者との密な連携による、高効率・省スペースな5,000 kW冷却システムの即応設計
このデータ不足という難局に対し、現地のレンタルサービスチームは顧客の空調請負業者と密接に連携。限られた条件から必要な総冷却能力を正確に導き出し、2系統の独立した温度帯に対応する最適なチラー構成を考案・選定しました。
合計5台の空冷スクリュー式チラーを最適に配置し、要求された温度帯を完全にカバーするシステムを構築しています。
- 低温エリア(6℃〜12℃設定):
高負荷に対応する空冷スクリュー式チラー「RTAC 350」を1台配備。 - 常温エリア(18℃〜24℃設定):
「RTAF 245」2台、および「RTAC 200」2台の計4台を組み合わせ、広範囲のエリアを柔軟にバックアップ。
導入したすべてのチラーは、産業用途に耐えうる極めて堅牢なコンポーネントで設計されており、高い信頼性と優れたエネルギー効率を両立しています。さらに、稼働スペースが制限される工場敷地内において、コンパクトな設置面積と極めて優れた静音性を実現する機材選定を行いました。
結果:週末のクレーン施工により迅速設置が完了。確かな技術力と信頼関係で工場の早期稼働に貢献
大規模プロジェクトに不可欠な5,000kWクラスのチラー5台を迅速に調達。車両の往来が激しく極めて多忙な現場であったため、搬入・設置は週末の限られた時間で実施し、大型クレーンを用いて工場の屋上へと速やかに配備しました。
限られた情報から最適なシステムを導き出した技術的専門知識、そして空調請負業者との長期的な信頼関係が評価され、恒久設備が整う前のスムーズな工場稼働スタートを支えることができました。
英文の同記事を読む Read this article in English