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エアサイドソリューションで実現する建物の脱炭素化

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トレイン・テクノロジーズとAL-KOエアテック*が、先進的な空気処理ユニット(AHU)システムを活用して建物の脱炭素化をどのように推進しているのかをご紹介します。
持続可能なHVAC(暖房・換気・空調)ソリューションや、炭素排出量を削減するための戦略について学びましょう。

*ドイツに本社を置く、産業用排気・ろ過システム(抽出技術)のリーディングカンパニー

 

トレイン・テクノロジーズは、環境に配慮した高効率の熱管理ソリューションを提供することで、建物の脱炭素化を推進しています。建物の暖房・冷房システムは、温室効果ガス排出量の約40%を占めており、その削減には多角的な取り組みが求められます。なかでも、換気は非常に重要な役割を担っています。

2023年、トレイン・テクノロジーズは、空気換気・排気システムのリーディング企業であるドイツのAL-KOエアテックを買収しました。AL-KOは、最高水準の構造基準と衛生基準にもとづいて設計された空気処理ユニット(AHU)を、50年以上にわたって製造しており、その製品はEuroventおよびEN1886の認証を取得しています。

トレインとAL-KOエアテックが連携することで、私たちは施設管理者の皆さまが建物の熱管理システムの品質と効率を高められるよう支援することを使命としています。環境負荷を軽減しつつ、利用者にとって健康で快適な空間づくりを実現していきます。

 

建物の脱炭素化におけるAHUの役割

エアハンドリングユニット(AHU)は、HVAC(暖房・換気・空調)や熱管理システムの主要な構成要素であり、機械換気によって室内の空気質、温度、湿度を調整する役割を担っています。AHUが供給する空気の質は、建物利用者の健康や快適性に大きな影響を及ぼします。実際、換気システムは、微粒子(汚染物質やほこりなど)を取り除き、カビの発生を防ぎ、有害な揮発性有機化合物(VOC)の濃度を下げるうえで重要な役割を果たしています。

一方で、換気システムやAHUはエネルギー消費の大きな要因となる場合があります。室内空気質を良好に保つ一般的な方法として、よどんだ空気を新鮮な外気と継続的に入れ替える必要があります。外気は、建物内に汚染物質を持ち込まないよう、AHUでフィルター処理や各種の前処理を行わなければならず、このプロセスに多くのエネルギーが必要になります。その結果、建物全体の炭素排出量が増加してしまうことがあります。

そのため、AHUの脱炭素化とは、環境負荷を最小限に抑えるために、より持続可能な技術、運用方法、素材を取り入れることを指します。

 

AHUシステムの脱炭素化戦略

ここでは、建物管理者が今日から取り組める具体的なアクションを紹介し、HVACシステムの炭素排出量、さらには運用コストを大きく削減する方法について解説します。

 

再生可能エネルギーの活用

ソーラーパネルや風力タービンの導入は、化石燃料への依存を減らし、建物全体の炭素排出量を削減するための非常に有効な第一歩です。近年はエネルギー貯蔵技術も大きく進歩しており、再生可能エネルギーによる電力も、より安定して信頼性高く供給できるようになっています。

 

HVACシステムの分散化

HVACシステムを分散化することも、システム全体の効率向上につながる有効な戦略です。集中型の暖房・冷房プラントに依存するのではなく、建物内の要所に複数のAHUを配置することで、より細やかで効率的な温度制御が可能になります。これにより、大規模なダクト工事の必要性が減るだけでなく、長距離の空気搬送によって発生するエネルギー損失も最小限に抑えられます。

 

AHUのエネルギー効率向上

AHUのエネルギー効率を高めることは、脱炭素化において非常に重要です。既存システムのアップグレードに加え、可変周波数ドライブ(VFD)や高性能フィルター、熱回収装置といった新しい技術を導入することで、エネルギー消費を大幅に最適化できます。
VFDはモーターの回転数を細かく制御し、必要な気流だけを供給することで無駄なエネルギー使用を防ぎます。また、熱回収装置はEcoDesign指令で定められた最低効率基準を満たす必要があります。

 

再循環とフリークーリングの活用

可能な限り再循環やフリークーリングを取り入れることで、熱管理システムへの負荷を減らし、全体のエネルギー消費を大幅に抑えることができます。再循環ダンパーやバイパスダンパーを活用することで、必要に応じて外気の取り込み量を調整し、効率的な運用が可能になります。
また、AHUにはコスト効率の高い各種センサーを搭載でき、空気質の指標や占有率を常時監視することで、室内空気質を維持しながら、新鮮空気の供給量を最適化できます。

 

可変速ファンの活用

可変速ファンは、高い効率性と柔軟性を兼ね備えており、国の建築基準で定められた特定ファン電力(SFP)目標の達成にも貢献します。運転コストやメンテナンスコストを抑えられるうえ、ビル管理システム(BMS)との統合にも適しており、全体的なシステム効率の向上に役立ちます。

 

インテリジェントな制御戦略と需要変調

インテリジェントな制御戦略や需要に応じた運転制御は、システムが部分負荷時でも高い効率を維持するために不可欠です。AHUやビル管理システム(BMS)で温度・湿度・空気質を継続的に監視し、可変風量(VAV)や定風量(CAV)といったエネルギー最適化の制御方式を適用することで、無駄のない運転が可能になります。

 

設置コストの最小化

工場であらかじめ組み付けられたパッケージ型コントロールを採用することで、モノブロックDXシステムは出荷時点で配線や相互接続配管がすべて完了した状態になります。コンデンサー、膨張弁、各種コントロールが共通のベースフレームにまとめて搭載されており、現場ではダクトと電源を接続するだけで設置が完了します。

 

ライフサイクルの考慮

AHUを適切にメンテナンスすることは、機器の寿命を延ばし、早期故障を防ぐために欠かせません。使用済み部品を持続可能な方法で廃棄・リサイクルすることは、循環型経済の実現に寄与し、HVACシステムが環境に与える影響をさらに低減します。

一方、従来のHVACシステムでは、暖房設備と冷房設備が別々に設置されているケースが多く、その結果、システム全体が複雑化し、エネルギー消費量が増加してしまうことがあります。

 

 

AL-KOエアテックのAHUとトレインの空気源ヒートポンプ(ASHP)を組み合わせることで、効率・脱炭素化・電化を高いレベルで両立できます。

  • ヒートポンプとAHUを連携させることで、化石燃料を使用した従来の暖房システムを最新の熱回収・圧縮機技術へ置き換えることができ、環境面でのメリットは非常に大きくなります。
  • トレインの圧縮機は市場でも最高クラスの効率を誇り、現行の冷媒の中でも特に地球温暖化係数(GWP)が低いものを採用しています。
  • AL-KOエアテックは最新のECファン、フィルター、熱回収技術を活用し、高い信頼性と業界トップクラスの性能を備えたAHUを提供しています。

このように、AL-KOエアテックとトレインの技術を組み合わせることで、建物のエネルギー効率を大幅に向上させながら、環境負荷を最小限に抑えることが可能になります。

 

低GWP(地球温暖化係数)の冷媒を採用したヒートポンプに加え、AHUの効率を最大限に高め、さらにグリーンエネルギーを電力源として活用することで、HVACによる排出量をほぼゼロにまで抑えることができます。こうした取り組みにより、より持続可能な未来の実現が可能になります。

 

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