解決策:個別最適化(デコンストラクテッド型)アプローチと、レンタルを活用した冬期テスト
オルガノン社はトレインと協働し、敷地内の各建物へ段階的に超高効率なヒートポンプを導入するプロジェクトを始動させました。
1. プロジェクト①:生産棟へのデコンストラクテッド(分散型)暖房システムの導入
第一のプロジェクトとして、生産棟の暖房システムの刷新を行いました。
- 既存の課題:従来、生産複合施設全体は、合計出力8,000 kWに及ぶ4台の中央暖房ボイラーによって暖められていました。また、冷房用には15台の大型水冷スクリュー冷凍機(トレイン RTUD)が稼働していました。
- トレインの提案:中央ボイラーを一括更新するのではなく、建物の各セクションにヒートポンプを分散配置する「デコンストラクテッド(分散型)」アプローチを採用しました。これにより、トレインの水熱源ヒートポンプ「Sintesis™ Balance RTWB」や「City RTSF」を選定。生産プロセスに必要な圧縮空気の冷却(冷房)を行うと同時に、その排熱を回収して24時間365日の暖房(給湯)エネルギーとして再利用するシステムを構築し、大幅な省エネとボイラー依存からの脱却を達成しました。
2. プロジェクト②:オフィス棟における「レンタルヒートポンプ」を用いた冬期実証
第二のプロジェクトでは、別エリアにあるオフィス棟の帯水層蓄熱システム(HCS:Heat-Cold Storage)の改修に取り組みました。
- 冬期の代替熱源確保とテストを兼ねたレンタル:2023〜2024年の冬期が迫る中、改修工事中の代替熱源が必要となりました。そこでオルガノン社は、トレインのアドバイスのもと、空冷式レンタルヒートポンプ「CXAF 100」を導入し、冬の間運用しました。
- 「Try before you buy(購入前の検証)」としての成功:この一時的なレンタル運用は、実証テストとしての役割も果たしました。約25℃の低温温水であっても、エアハンドリングユニット(AHU)へ効果的に熱を供給できることが現場で実証され、システムへの確信に繋がりました。