AI対応のビルディングテクノロジーによる脱炭素化目標達成への取り組み
研究機関

BrainBox AI®を活用したトレインの自律制御システムは、1,132メートルトンの二酸化炭素換算排出量を削減、エネルギーコスト約32.9万ドル(約5000万円)の節約に貢献しました。
生命を救う生物材料の収集および処理における研究業界のリーダーである企業が、温室効果ガス(GHG)排出削減目標の達成に向けた専門的なアドバイスを求めていました。
BrainBox AI®を搭載したトレインの自律制御システムを120以上の寄付受付および物品収集施設に導入した結果、最初の18ヶ月で1,132メートルトンのCO2排出を削減し、エネルギーコストを約329,000ドル(約5,099万円)節約しました。
大胆な持続可能性の取り組みに動機づけられたこの企業は、全国の関連施設で温室効果ガス(GHG)削減目標を達成するための専門的なアドバイスをトレインに求めました。命を救う生物材料の収集と処理における業界リーダーとして、クライアントは同じ施設内でドナーの快適さと重要な製品の環境条件の両方をサポートしなければなりません。
親会社によって設定された脱炭素化目標には、2025年までにGHG排出量を40%削減し、2035年までにネットゼロを達成することが含まれていました。
課題
収集された生物材料の重要性から、温度と湿度の制御は快適さだけでなく、生命を救うために必要です。
ゾーンごとに最適な環境条件をクリアしつつ、エネルギー消費を最適化することが求められました。当施設は、すでに機械的に、かつTracer® SC+ビルオートメーションシステムでシステムを最適化していたため、人的資本や設備への大規模な投資なしに、炭素削減とコスト削減を実現する策を必要としていました。
持続可能性への取り組みは、投資の範囲内で収めること、さらにダウンタイム、つまり運用の中断がほとんどないことが重要でした。なぜなら建物の特長がそれぞれ異なるため、全国の複数のサイトで実施できる柔軟なプログラムが必要だったからです。
解決策
トレインは、全国の150以上の寄付センターに対応可能な脱炭素化プログラムを導入し、コスト削減を実現しました。このプログラムは、ダウンタイムや大規模な設備投資をほとんど必要とせずに実施されました。
顧客の既存のパラメータ内で運用するために、トレインは、システムの性能を予測的に最適化するAI対応ソリューションを提案しました。顧客のビジネスの特性により、BrainBox AI®によって強化されたトレインの自律制御システムが最適でした。予測天気データ、占有傾向、機器性能データなどの変数を取り入れることで、AI技術を活用した高度な最適化が可能となり、顧客の環境および財務目標に好影響を与えました。
新たなハードウェアを追加する必要はなく、サプライチェーンの遅延の影響を避け、既存のビル管理システムからクラウドベースのサービスに簡単に接続できました。
さらに屋上ユニットと既存の内部HVAC機器の間でシームレスな連携が行われ、既存の応答性の高いHVACシステムが予測システムに変更されたことで、ゾーンごとの温度を自律的に調整することが可能になりました。
条件を監視し、アルゴリズムで機器の性能を制御することで、このAI対応サービスは効率とコスト削減を最大化しました。
結果
最初の6ヶ月で、5ヶ所のテストサイトにおいて2025年目標の半分以上を達成しました。
CO2eの削減率は26.1%、電力の節約率は16.7%でした。
この削減は、追加のハードウェアやダウンタイムなしで達成されました。現在までに、このプログラムは全国の100以上のクリニックで実施され、Scope 1(天然ガス)およびScope 2(電力)の排出削減に大きな成果を上げています。AIソリューションを導入したサイトでは、トレインの自律制御がまだ導入されていないサイトに比べて、エネルギー使用強度(エネルギー/平方フィート)が22%も低くなっています。
このプログラムは、クライアントの全体的な炭素フットプリントとエネルギーコストを削減する上で大きな役割を果たし、クリニックの安全と成功に必要な厳しい温度と湿度の要件を維持しながら実施されました。これらの成果は、プログラムのスケーラビリティを示し、運用や顧客満足度を損なうことなく迅速な実施が可能であることを証明しました。
結果、顧客は責任ある企業市民としての評判を高めただけでなく、運用効率の向上と大幅なコスト削減も実現しました。
持続可能な取り組みが地球にとって良いだけでなく、経済的にも有益であることを証明しました。
トレインが提供するサービス
機器の性能、省エネルギー、メンテナンスコスト、故障発⽣頻度、サービスコールに対する対応など、あらゆる⾯でお客様にご満⾜いただけるサービスの提供を⽬指しています。国内自社エンジニアと、サービスネットワークに参加されている協力業者様と連携して、迅速に対応いたします。