快適さを保つ - HVAC関連の停止を回避して稼働時間を最大化
June 03, 2024
最近の調査によると、過去 3 年間に世界のデータ センターの半数以上が障害を経験しています。これらのオペレーターの約 16% が 100 万ドル（約1億5,000万円 1US$=157JPY）を超える損失を被っています1。電力の問題は依然としてデータセンターの障害の主な原因ですが、冷却の問題は障害全体の約 20% を占めています2。
では、HVAC システムの信頼性を可能な限り高めるにはどうすればよいでしょうか?
まず、HVAC システムが他のオペレーションと同様に先進的であることを確認しましょう
すべてのテクノロジーと同様に、HVAC 機器と制御は絶えず進化しています。最先端のシステムを使用していますか? 先進的で堅牢な HVAC システムは、建物全体の資産を制御・監視する単一のコンピュータネットワークユニットとして機能します。その基本的な要素には以下の３つがあります。
• 常時稼働の設定で動作するように構築されたエネルギー効率の高い HVAC 機器
• 機器内のセンサーからデータを受信し、HVAC の応答方法を決定する高度な機器コントローラー。最新世代の機器コントロールは、Modbus、BACnet などのさまざまな産業用コントローラーをサポートし、プログラマブルロジック コントローラー (PLC) やデータ センターインフラストラクチャ管理 (DCIM) システムに統合できます。
• ユーザーが HVAC システムを操作して機器の状態レポートを表示できるようにするオンライン ダッシュボードやアプリなどの直感的なユーザーインターフェイス
厳格なメンテナンスプログラムを確立して、稼働状態を維持します。
先進の設備コントローラーが収集する堅牢なデータによって、現在の状態だけでなく、運用に影響が出る前に問題を特定して修正するのにも役立ちます。
多くのデータセンターでは、システムの健全性とパフォーマンスを監視し、異常を監視して問題を早期に検出するために、トレインのConnected Servicesを利用しています。問題が特定されると、可能な場合はリモートで修正するか、サービス関係のガイドラインに基づいて必要な追加の対応がある場合には通知します。
トレインの専門家は、HVACシステム内の詳細を検査し、潜在的な障害を予測します。例えば：
流体と潤滑剤
HVAC システムからオイル、冷媒、溶液を抽出し、専門の化学研究所で分析します。これにより、システムの健全性を評価し、結果に基づいてメンテナンスを提供できます。
振動分析
トレインは、ハンドヘルドの振動分析ツールを使用して記録を迅速に収集します。その後、それらをクラウドに送信して機械学習対応の診断を行い、ほぼリアルタイムで結果を受け取ります。超音波聴取装置は、潜在的な漏れやシステム異常を「聞く」のに役立ちます。これは、差し迫ったシステム障害を検出する最も効果的な方法の 1 つです。
先進的な診断ツール
電磁誘導により、チラーやその他の熱システムのチューブの摩耗や将来の障害の可能性を特定できます。赤外線サーモグラフィーは、デジタル画像を使用して、高速装置、電気パネル、暖房および冷房装置内の異常な熱状態を検出します。
HVAC 関連の問題は、データ センターのダウンタイム3の原因として最も一般的ではありませんが、最も予防可能な原因の 1 つであると言えます。ネットワークの接続の不具合や第三者のプロバイダからの電力の故障とは異なり、冷却インフラストラクチャについてはデータセンターのオペレーター自身での制御が可能です。
冷却インフラストラクチャの安全性と最適化、スムーズな運用を確保するために、積極的な対策を取ることが重要です。これにより、お客様と企業の収益の両方にメリットをもたらす稼働時間を最大限に引き出すことができます。
1 Uptime Institute’s Annual Outage Analysis, 2023
2 Ibid
3 Uptime Institute’s Annual Outage Analysis, 2023
※日本では提供していないサービスがございます。詳しくはお問い合わせください。